AIや生成AIを仕事で使う機会が増え、「就労移行支援でもAIを学べるのか」と気になっている人もいると思います。
結論からいうと、AIを学べる就労移行支援はあります。ただし、すべての事業所でAIや生成AIを学べるわけではありません。AI、機械学習、データ分析、RPA、生成AI、AIプロンプトなど、扱う内容は事業所ごとに違います。
この記事では、公式情報でAI・生成AI・AIプロンプトなどを確認できる就労移行支援を紹介します。あわせて、無料相談や見学で「何を学べるのか」「どの仕事に近い練習ができるのか」を確認するポイントも整理します。
- AIを学べる就労移行支援があるのか
- 生成AIも扱う事業所はどこか
- 無料相談や見学で、何を確認すればよいか
結論|AI専門職を目指す人と、事務職で生成AIを使いたい人では選ぶ事業所が違う
AI・データ分析の専門職を目指すならNeuro Dive、事務やビジネス職で生成AIを使えるようになりたいならキズキビジネスカレッジが、公式情報で学習内容を確認できる事業所です。先端ITとWebマーケティングを広く見たいならチームシャイニー、特性理解や就職準備から相談したいならKaienが近い選択肢になります。
4社に分かれるのは、「AIを学ぶ」の中身が2つに割れているからです。ここを先に決めないと、事業所を見比べても違いが分かりません。
- ①AIやデータを扱う仕事に就きたい
-
機械学習、データ分析、RPAなどを学び、データ集計や分析補助といった職種を目指す道です。Python やデータの扱いを一定量こなす必要があるため、学習の負荷は高めになります。
- ②今の仕事や事務職で生成AIを使えるようになりたい
-
ChatGPTなどで文章作成、要約、資料のたたき台づくり、業務の効率化を練習する道です。事務、広報、マーケティングなど、AI専門職以外の求人でも活きます。
どちらの目的でも、前提は同じです。障害者手帳がなくても、医師の診断書と自治体の判断があれば利用できます。体調に波があるなら、通所日数を週3日から始めるといった合理的配慮を頼める事業所を選んだほうが、AIの学習内容が多少見劣りしても最後まで続きます。就労移行支援は2年で終わる制度なので、途中で通えなくなるのがいちばん痛いためです。
①なら学べる分野の深さを、②なら「出てきた文章をそのまま使わず、自分で確認・修正するところまで練習できるか」を見てください。どちらを選ぶかで、見学で聞くことも変わります。次の「向いている人・向いていない人」で、自分が対象かを先に確かめてください。
AIが学べる就労移行支援に向いている人・向いていない人
ここでいう「向いている」は、AIの素質があるかどうかではありません。2年という利用期間のなかでAIを扱う訓練を続けられて、それが就職につながる状態かどうかです。
学習内容だけでなく、体調、通所負担、質問できる体制、就職活動とのつながりまで見て判断する必要があります。
向いている人
AIを学べる就労移行支援は、次のような人に向いています。
- ITやデータを使う仕事に関心がある
- 文章作成、資料作成、情報整理をAIで補助したい
- 生成AIを仕事で使う練習をしたい
- 分からないことを質問しながら学びたい
- 体調や障害特性も含めて、就職支援を受けたい
向いていない人
一方で、次のような場合は、見学で慎重に確認した方がよいです。
- AIを使えばすぐに高収入の仕事に就けると考えている
- ツール名だけ覚えればよいと思っている
- 出力内容を確認せず、そのまま使いたい
- 就職支援より、純粋な技術習得だけを求めている(プログラミングスクールのほうが合う)
- 自分の体調や通所負担を考えずに、学習内容だけで選ぼうとしている
向いていない項目に当てはまっても、利用できないという意味ではありません。
見学で、学習ペースや支援内容が自分に合うかを確認してください。
AIを学べる就労移行支援の事業所
AIや生成AIを学べる就労移行支援を探すときは、「AI」と書かれているかだけで判断しないことが大切です。
この記事では、AI・機械学習・データ分析・RPA・生成AI・AIプロンプトなどを学ぶ選択肢として、次の事業所を紹介します。
AIを深く学びたいのか、生成AIを仕事で使う練習をしたいのか、データ分析や業務効率化まで学びたいのかによって、合う事業所は変わります。まずは、主に学べることと向いている人を整理します。
| 事業所 | 主に学べること | 公表実績(事業所全体) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| Neuro Dive | AI、機械学習、データ分析、RPAなどの先端ITスキル | 職場定着率96.2% IT職種への就職率76% (AI分野だけの実績は非公表) | AIやデータ分析、業務効率化を学び、IT関連職を目指したい人 |
| チームシャイニー | 生成AI、データサイエンス、Webマーケティングなど | 非公表 | 生成AIも含めて、先端ITやWebマーケティングを学びたい人 |
| キズキビジネスカレッジ | AIプロンプト、生成AIを使った文章作成・情報整理・業務効率化など | 職場定着率95% 一般雇用枠での就職率58% | 事務やビジネス職で、生成AIを仕事に使う練習をしたい人 |
| Kaien | 職業訓練の課題の中でAIを使う(生成AI講座はリワーク利用者向け) | 就職率86% 職場定着率95% (AI単体の実績は非公表) | AIだけでなく、特性理解や就職準備も含めて相談したい人 |
この表は、どこが一番よいかを決めるためのものではありません。
AIを学ぶといっても、AIエンジニアを目指す学習、データ分析を学ぶ学習、生成AIを仕事で使う学習、AIプロンプトを使って文章や資料を作る学習では、必要な訓練内容が変わります。
気になる事業所があれば、公式サイトだけで判断せず、無料相談や見学で実際の訓練内容を確認してください。
Neuro Dive
Neuro Diveは、AI、機械学習、データ分析、RPAなどの先端ITスキルを学びたい人に向いた就労移行支援です。

事業所全体の公表実績は職場定着率96.2%(公式・2026年2月時点)、IT職種への就職率76%(2025年9月時点)です。ただしこれは事業所全体の数字で、AI分野に限った就職実績は公表されていません。
生成AIを前面に出すというより、AIやデータ分析、業務効率化を含む先端IT分野を学ぶ事業所として確認すると分かりやすいです。
AIやデータ分析に関心がある人は、次のような内容を確認しておきたいところです。
- AIや機械学習をどの範囲まで学ぶのか
- データ分析では、どのようなデータやツールを扱うのか
- RPAや業務効率化では、どのような作業を減らす練習をするのか
- 作ったものを就職活動でどのように説明できるのか
向いているのは、AIやデータを使う仕事に関心があり、IT関連職を目指したい人です。事務職だけでなく、データ集計、分析補助、業務効率化、AI関連業務の補助なども視野に入れたい人は確認しておくとよいでしょう。
一方で、ChatGPTなどの生成AIを使った文章作成だけを学びたい場合は、訓練内容が自分の目的に合うかを事前に確認してください。

AI・機械学習を専門職として学びたい方へ
チームシャイニー
チームシャイニーは、生成AI、データサイエンス、Webマーケティングなどを学ぶ先端IT特化型の就労移行支援です。

就職率や定着率などの実績は公表されていません。数字で比較できない分、見学で「どんな成果物を作り、どの職種の応募に使ったか」を直接聞いて判断してください。
生成AIも扱う事業所を探している人は、確認しておきたい事業所です。文章作成や資料作成だけでなく、データサイエンスやWebマーケティングと組み合わせて学べるかを見ると、自分に合うか判断しやすくなります。
確認したいのは、次のような点です。
- 生成AIをどのような作業で使うのか
- データサイエンスでは、どのような分析や資料作成を行うのか
- Webマーケティングでは、どのような制作物やレポートを作るのか
- 学んだ内容を就職活動でどのように見せるのか
向いているのは、生成AIを使うだけでなく、データやマーケティングにも関心がある人です。文章作成、情報整理、分析、発信、制作などを組み合わせて学びたい人は確認しておきたい事業所です。
ただし、生成AIを学べるといっても、ツール操作だけで就職につながるわけではありません。見学では、実際に何を作り、どの仕事に近い形で練習するのかを確認してください。
生成AIを仕事で使えるレベルまで学びたい方へ
キズキビジネスカレッジ
キズキビジネスカレッジは、AIプロンプトを含む実践型ビジネススキル講座を確認できる就労移行支援です。

事業所全体の公表実績は職場定着率95%、一般雇用枠での就職率58%(公式・2020年9月〜2025年11月の集計)です。障害者雇用枠だけでなく一般枠も視野に入れる人には判断材料になります。
AIを専門職として学ぶというより、ChatGPTなどの生成AIを使って、文章作成、情報整理、アイデア出し、スケジュール管理、業務効率化を練習したい人に合いやすい内容です。
確認したいのは、次のような点です。
- AIプロンプトで、どのような文章や資料を作るのか
- 生成AIを使ったあと、出力内容をどう確認するのか
- 事務職やビジネス職で、どのような使い方を想定しているのか
- 応募書類や面接で、学んだ内容をどう説明できるのか
向いているのは、いきなりAIエンジニアを目指すというより、仕事でAIを使う力を身につけたい人です。
事務、企画、広報、マーケティング補助、資料作成などに関心がある人は、AIプロンプトをどのように訓練へ取り入れているかを確認してみるとよいでしょう。
仕事で使うAI活用から始めたい方へ
Kaien
Kaienは、発達障害のある方への就労支援で知られる就労移行支援です。

事業所全体の公表実績は就職率86%、職場定着率95%です。AI単体の実績は公表されていません。
公式サイト(2026年2月13日公開・2026年9月10日確認)によると、生成AI講座を受けられるのはリワークセンターの利用者(休職中の方)で、就労移行支援の利用者は職業訓練の課題の中でAIを使います。人事企画の新人研修シナリオ作成、不動産の物件リスト作成、応募履歴書の比較と仮評価、社員向けランチマップ作成といった課題です。加えて、Gmailで書いた日報をGeminiが読み、成長した点と直す点を返す仕組みがあります。
つまり就労移行支援で「AIの講座」を受けるのではなく、事務や人事の訓練課題の中でAIを使う形です。生成AIを体系的に学びたい人は、この点を見学で確かめてください。
確認したいのは、次のような点です。
- AIを使う講座や訓練が、どの利用者を対象にしているのか
- 自分が目指す仕事に近い形でAIを使えるのか
- AI活用だけでなく、特性理解や就職準備も相談できるのか
- 就職活動や職場での困りごとに、AIをどう使うのか
向いているのは、AIだけでなく、発達障害の特性理解、職場での困りごと、就職準備まで含めて相談したい人です。
AIを専門的に学びたい場合は、Neuro Diveやチームシャイニーのような先端IT寄りの事業所と比較して、自分の目的に合う方を確認してください。
特性理解や就職準備もあわせて相談したい方へ
そのほかのIT・Web系就労移行支援
ITやWebを学べる就労移行支援でも、AIや生成AIを公式に前面へ出しているとは限りません。
就労移行ITスクール、atGPジョブトレIT・Web、ディーキャリアITエキスパート、manabyなどは、IT・Webスキルを学ぶ選択肢として確認できます。ただし、公式情報でAIや生成AIの学習内容が確認できない場合は、「AIを学べる事業所」とは分けて考えた方が安全です。
地域や目的によっては、AI特化ではないIT・Web系の就労移行支援が合うこともあります。AIにこだわりすぎず、Web制作、プログラミング、IT事務、在宅訓練なども含めて比較してください。

あわせて、プログラミングを学べる就労移行支援の比較もご覧ください。
ここで名前を挙げた事業所は、それぞれ評判をまとめています。プログラミングを本格的に学びたい方は就労移行ITスクールです。

Webデザインや動画編集を通所で学びたい方はatGPジョブトレIT・Web、通所が負担で在宅を中心にしたい方はmanabyが近い選択肢です。

manabyはeラーニングを自宅で進める形なので、通勤が体調に響く方向けです。

就労移行支援で学べるAIと、生成AIとの違い
就労移行支援でいうAI学習は、大学や研究機関でAIを研究することとは違います。
多くの場合は、AIやデータを使った仕事に近づくための訓練、または生成AIを使って文章作成、情報整理、資料作成、業務効率化を練習する内容です。
この2つは、どちらを選ぶかで通い方も就職の進め方も変わります。AI・機械学習は数学と統計を扱うため学習量が多く、体調に波があって週の通所日数を落としている方は、期限内に形にならないことがあります。生成AIは今ある事務や制作の仕事の中で使うツールなので、訓練期間が短くても成果につなげやすく、障害者雇用枠の事務職でも「資料の下書きをAIで作れる」は伝わる強みになります。自分の体力と、就職までに使える期間から先に決めてください。
| 学習内容 | 何を学ぶか | 仕事での使い道 |
|---|---|---|
| AI・機械学習 | データを使って予測や分類の考え方を学ぶ | データ分析補助 AI関連業務の補助 |
| データ分析 | Excel、CSV、Python、BIツールなどで数字を整理する | 集計 レポート作成 業務改善の説明 |
| RPA・業務効率化 | 繰り返し作業を減らす流れを考える | 事務作業の効率化 社内業務の補助 |
| 生成AI | 文章作成、要約、アイデア出し、資料作成を補助する | 事務 広報 マーケティング IT補助 |
| AIプロンプト | AIに指示を出し、出力を確認・修正する | 文書作成 調査 スケジュール整理 業務効率化 |
AIエンジニアを目指す学習もあれば、事務やWebマーケティングで生成AIを使う学習もあります。
見学では、自分が目指したい仕事に近い内容かを確認してください。

AIと生成AIは何が違うのか
AIは、データを使って判断、予測、分類、作業の自動化などを行う技術全体を指す広い言葉です。機械学習、データ分析、画像認識、自然言語処理、RPAなどもAIに関連する領域として扱われます。
生成AIは、AIの中でも文章、画像、アイデア、コードなどを作る技術です。ChatGPT、Gemini、Claudeなどを使って、文章を作る、情報を要約する、資料のたたき台を作る、といった使い方が代表的です。
就労移行支援を選ぶときは、AI全般を学ぶのか、生成AIの使い方を学ぶのかを分けて確認すると判断しやすくなります。
| 違いを見るポイント | AI全般 | 生成AI |
|---|---|---|
| 学ぶ内容 | 機械学習、データ分析、RPA、業務効率化などを学ぶ | ChatGPTなどを使い、文章作成、要約、資料作成、アイデア出しなどを学ぶ |
| 練習すること | データを整理し、数字の傾向を読み取ったり、作業を効率化する流れを考えたりする | AIに指示を出し、出てきた文章や資料を確認し、自分で直す |
| 仕事での使い道 | データ集計、分析補助、業務改善、RPA補助など | 事務、広報、マーケティング、資料作成、応募書類の下書きなど |
| 見学で確認すること | データを扱う訓練があるか 業務に近い成果物を作れるか | 生成AIの出力をそのまま使うだけで終わらないか 確認や修正まで練習できるか |
生成AIを使えることは、仕事で役立つ場面があります。
ただし、生成AIの出力は必ず正しいとは限りません。文章、数字、コード、出典を確認し、自分で直せることまで練習できるかを見てください。

AIを学ぶときに使われる主なツール
ツール名を覚えることが目的ではありません。自分の特性が、どのツールで強みに振れるかで見てください。手順が決まった作業を正確に繰り返せる方はデータ整理やRPAと相性がよく、文章にまとめるのが負担な方は生成AIが下書きを作ってくれるぶん、仕事の負担そのものが軽くなります。逆に、画面を長時間見続けるのが体調に響く方は、通所日の作業時間を区切れるかを先に確認してください。
仕事でよく使われるツールを知っておくと、見学時に「どのような訓練をするのか」を確認しやすくなります。
| 分野 | 主なツール例 | 仕事での使い道 |
|---|---|---|
| 文章作成・要約 | ChatGPT Claude Gemini | 業務報告、メール文、議事録、応募書類の下書き |
| 業務文書・表計算 | Microsoft 365 Copilot Google Workspace with Gemini | Word、Excel、PowerPoint、Googleドキュメント、スプレッドシートの補助 |
| 調査・情報整理 | Perplexity Gemini ChatGPT | 情報収集、出典確認、調査メモの整理 |
| 資料・画像作成 | Canva Adobe Firefly | プレゼン資料、SNS画像、バナー、説明資料 |
| 開発補助 | GitHub Copilot ChatGPT | コードの説明、修正案、エラー原因の整理 |
| 業務効率化 | Power Automate | 転記、通知、ファイル整理、定型作業の削減 |
ここにあるツールをすべて学べる事業所を探す必要はありません。
データ分析まで扱う事業所では、これに加えて、必要なデータだけを取り出すSQL、書いたコードを共有・記録するGit、集計や転記を自動化するUiPath、集計結果をグラフにするPower BI、Pythonでデータを整えるpandasまで進みます。資格を目安にするなら、まずITパスポート、AIの用語を一通り押さえるならG検定、Pythonを扱うならPython3エンジニア認定基礎試験、データ分析を狙うなら統計検定3級が現実的です。ただし資格は、面接で「何ができるか」を説明するための材料であって、資格がないと応募できないわけではありません。体調を崩してまで取るものではない、と考えてください。
見学では、「どのツールを使うか」だけでなく、そのツールを使って何を作るのか、どの仕事に近い練習なのかを確認してください。
AIを学んだあとに目指しやすい仕事
AIを学んだからといって、すぐにAIエンジニアになれるとは限りません。
就職先や仕事内容は、本人のスキル、体調、地域、求人状況、事業所の支援内容によって変わります。最初から専門職だけに絞るより、AIを使う仕事、データを扱う仕事、ITを補助する仕事まで広げて考えると、候補を見つけやすくなります。
求人の数でいえば、AIの専門職よりAIを使う側の仕事のほうが障害者雇用枠にも多くあります。データ集計やIT事務は、手順が決まっていて成果が形に残るため、口頭での曖昧な指示が苦手な特性とも相性がよい仕事です。応募のときは、通院や体調の波に合わせた勤務時間、指示を文字でもらう、静かな席にするといった合理的配慮をどこまで頼むかも、支援員と一緒に整理しておきましょう。
| 仕事の方向 | 仕事内容の例 | AI学習とのつながり |
|---|---|---|
| データ集計・分析補助 | ExcelやCSVを整理し、グラフや資料にまとめる | データ分析やAI・機械学習の基礎を使いやすい |
| IT事務・社内サポート | 社内資料、マニュアル、問い合わせ対応を支える | 文章作成、要約、業務整理に生成AIを使いやすい |
| Webマーケティング補助 | SNS、広告、記事、レポート作成を補助する | 生成AI、情報整理、資料作成の練習を活かしやすい |
| 業務効率化補助 | 繰り返し作業を減らす流れを考える | RPAやPower Automateなどの学習とつながりやすい |
| 開発補助・テスター | コードの理解、動作確認、修正内容の整理を行う | ChatGPTやGitHub Copilotを補助的に使いやすい |
AIを学ぶ目的は、職種名を増やすことではありません。
応募時には、何を作ったのか、どの作業をAIで補助したのか、どこを自分で確認したのかを説明できる状態にしておくことが大切です。
ツール名だけを並べるより、何を作ったのか、どこをAIで補助したのか、どこを自分で確認したのかを説明できる方が、就職活動では伝わりやすくなります。
無料相談や見学で確認すること
ここまで読んで気になる事業所があれば、無料相談や見学で実際の訓練内容を確認してください。
細かい質問をすべて聞く必要はありません。説明を聞きながら、自分が目指したい仕事に近い内容か、無理なく続けられそうかを確認しましょう。
学習内容とあわせて、通い方と就職の進め方も同じ場で聞いておくと二度手間になりません。障害者手帳がなくても、医師の診断書と自治体の判断で利用できます。体調の波で毎日は通えない場合、通所日数や時間を調整できるか(合理的配慮)も確認してください。就職活動で障害を開示するか(オープン就労)、伏せるか(クローズ就労)は後から決められますが、AIやデータ分析の求人は障害者雇用枠にも一般枠にもあるため、どちらを想定した支援なのかは聞いておく価値があります。
運営側の視点見学では「直近1年で、AIやデータを扱う仕事に何人就職しましたか」と人数で聞いてください。カリキュラムにAIと書いてあっても、就職先が事務中心なら、実際に使うのは生成AIでの資料作成までということがあります。
| 確認すること | その場で聞く質問 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 学べるAIの範囲 | AIでは、どのような内容を学べますか? | AI・機械学習、生成AI、AIプロンプト、データ分析、RPAのどこまで扱うか |
| 使うツール | 訓練では、どのようなツールを使いますか? | ツール名だけでなく、何に使うのか |
| 作れるもの | AIを使って、どのようなものを作りますか? | 資料、レポート、分析結果、業務効率化の流れなどを説明できるか |
| 就職活動とのつながり | 学んだ内容は、応募書類や面接でどう見せられますか? | ポートフォリオ、スキルシート、面接での説明につながるか |
| 質問できる体制 | 分からないときは、誰にどう質問できますか? | 講師、支援員、メンターなどに相談できるか |
| 通い方 | 自分の体調や通院状況だと、どのような通い方になりますか? | 通所頻度、在宅訓練、質問方法が無理なく続けられるか |
| 費用 | 利用料や交通費、教材費、PC環境はどうなりますか? | 自己負担、自治体の決定、必要な持ち物を確認できるか |
事業所ごとの違いは、公式サイトだけでは分かりにくいことがあります。
とくにAIや生成AIは、言葉だけを見ると似ていても、実際の訓練内容が違います。
無料相談や見学では、遠慮せずに「自分の目的だと、どの訓練が合いそうか」を聞いてみてください。
生成AIを扱えることだけで選ばない
生成AIを使えることは、仕事で役立つ場面があります。
ただし、生成AIを使えるだけで就職が決まるわけではありません。就職活動で見られるのは、ツール名ではなく、仕事に近い形で何をしたかです。
もうひとつ、事業所選びで見落としやすいのが「AI以外の時間に何をしているか」です。就労移行支援の本来の役割は、体調を安定させ、通勤や対人のつまずきを減らし、障害者雇用の求人に応募して定着するところまでを支えることです。生成AIの講座だけが充実していても、通所日数の調整や合理的配慮の相談に乗ってもらえなければ、働き始めてから続きません。
生成AIを使う訓練では、次のような流れまで練習できるかを確認してください。
| 確認すること | なぜ見るのか |
|---|---|
| 何のためにAIを使ったのか | 目的がないまま使っていないかを見るため |
| どのような指示を出したのか | AIへの指示を自分で考えられるかを見るため |
| 出力された内容をどう確認したのか | 文章、数字、コード、出典をそのまま使っていないかを見るため |
| どこを自分で直したのか | AI任せではなく、自分で判断できるかを見るため |
| 作業前と比べて何が変わったのか | 業務で使う意味を説明できるかを見るため |
生成AIの出力は、そのまま使わない
生成AIの出力は、必ず正しいとは限りません。文章、数字、コード、出典をそのまま使うのではなく、自分で確認し、必要に応じて直せることが大切です。
まとめ|AIを学びたいなら、事業所名より学習内容を確認する
選ぶ順番は、①どちらの目的か(AI・データの専門職か、事務で生成AIを使うか)→ ②その内容を扱う事業所はどこか → ③2年間通い続けられるかです。事業所名から入ると、どこも「AI対応」に見えて決められなくなります。
専門職ならNeuro Dive、事務で使うならキズキビジネスカレッジ、広く見たいならチームシャイニー、特性理解から相談したいならKaien。ここまでで候補が2〜3社に絞れていれば十分です。
気になる事業所があれば、公式情報を確認したうえで、無料相談や見学で実際の訓練内容を聞いてみてください。
ここまでで気になる事業所が見つかったら、次にやることは1つです。
1社だけ見て決めず、2〜3社を見学・体験して比べてください。パンフレットや口コミでは分からず、実際に足を運んで初めて分かるのは次の3点です。
- 支援員との相性(毎日顔を合わせる相手が、自分に合う話し方をするか)
- 学習内容(カリキュラム名ではなく、実際に何を作り、どう就職につなげるのか)
- 通い続けられるか(通所ルートの負担、教室の音や人数、自分の体調との相性)
見学や相談は無料で、かかる費用は交通費くらいです(体験利用の扱いは事業所や自治体によって異なるため、申し込み時に確認してください)。
「見学に行ったら、断りづらくなるのでは」と身構えてしまうかもしれません。でも実際のところ、見学に来た方のうち通所まで進むのは半分以下です(事業所によって差はあります)。
「学習内容が思っていたものと違った」「難しくてついていけなそうだった」「毎日通うのはしんどそうだった」——見送る理由は人それぞれで、断られるのは事業所にとって日常です。気を遣う必要はありません。合わないと感じたら、そのまま帰って別の事業所を見に行けば大丈夫です。
AIが学べる就労移行支援でよくある質問
- AIを学べる就労移行支援はありますか?
-
あります。ただし、すべての就労移行支援でAIを学べるわけではありません。公式情報でAI、先端IT、生成AI、AIプロンプトなどを確認できる事業所を選ぶ必要があります。
- 生成AIを学べる就労移行支援はありますか?
-
あります。ただし、生成AIを公式に明記している事業所は限られます。公式サイトや無料相談で、生成AI、ChatGPT、AIプロンプトなどを扱っているか確認してください。
- ChatGPTを使えるだけでも就職に役立ちますか?
-
役立つ場面はあります。ただし、ChatGPTを使えるだけでは不十分です。
業務報告、資料作成、情報整理、応募書類、分析補助など、どの仕事に近い形で使えるかを説明できることが大切です。
- AIを学べばエンジニアになれますか?
-
必ずエンジニアになれるとは限りません。
本人のスキル、体調、求人状況、支援内容によって変わります。AIエンジニアだけでなく、データ分析補助、IT事務、Webマーケティング補助、業務効率化補助なども含めて考えると、選択肢を広げやすくなります。
- 未経験でもAIを学べますか?
-
未経験から学べる事業所もあります。
ただし、事業所ごとに必要な基礎スキルや学習ペースは違います。見学では、未経験者がどこから始めるのか、質問できる体制があるかを確認してください。
- AIプロンプトとは何ですか?
-
AIプロンプトとは、ChatGPTなどの生成AIに出す指示文のことです。
仕事で使う場合は、ただ質問するだけでなく、目的、条件、出力形式、確認する観点を伝えることが大切です。
- 生成AIがあるなら、プログラミングを学ばなくてもいいですか?
-
生成AIは、コードの説明や修正案を出す助けになります。
ただし、AIが出したコードをそのまま使うのではなく、動作確認、修正、説明ができることが必要です。プログラミングを完全に学ばなくてよいという意味ではありません。
この記事では、以下の公式情報を確認しています。
- 厚生労働省:障害者の就労支援対策の状況
- 厚生労働省:障害福祉サービスの利用者負担
- Neuro Dive 公式サイト
- チームシャイニー 公式サイト
- キズキビジネスカレッジ 公式サイト
- Kaien 公式サイト/「AIを活用した就労移行支援とは?AIを活用するメリットと実際のKaienの取り組み」(2026年2月13日公開。生成AI講座はリワークセンター利用者向け、就労移行支援では職業訓練の課題でAIを使う) https://www.kaien-lab.com/useful/9-ai/ai-employment/ (2026年9月10日確認)
取得日:2026年6月20日
※ 評価について:5項目(公表実績・学習内容・資格や教材・通いやすさ・在宅対応)は各社の公表内容をもとに全社同じ基準で採点しています。実績が非公表の項目は中立の3.0点とし、盛りも下げもしません。提携の有無は評価・掲載順に影響しません。採点基準の詳細は運営者情報・編集方針に記載しています。
※ 各サービスの紹介画像は、各社公式サイトのスクリーンショット(引用)です。画像の著作権は各運営会社に帰属します。掲載に問題がある場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。
※ 本記事は特性の理解と働き方の工夫を扱うものであり、医学的な診断・治療の助言を行うものではありません。心身の不調が続く場合は医療機関にご相談ください。
※ 就労移行支援の利用条件・自己負担額・在宅訓練の可否は、お住まいの自治体の判断によって異なります。最新の条件は自治体の障害福祉窓口または各事業所にご確認ください。









