就労移行支援

Webデザイン特化の就労移行支援おすすめ3選。未経験からプロへ

「未経験からWebデザイナーになりたい」

「独学では限界を感じているが、高額なスクールに通う余裕はない」

そう考えて事業所を探しているなら、重要なのは「どのレベルを目指すか」と「就職実績」です。

多くの就労移行支援事業所でも「Webデザインが学べる」と謳っていますが、その中身は「テキストを渡されて自習するだけ」の場所から、「プロ顔負けの制作環境がある」場所までピンキリです。

この記事では、未経験から本気でクリエイターを目指す人のために、Webデザインに強い就労移行支援3社を厳選し、その特徴と実績を徹底比較します。

なぜ、Webデザイナーを目指すなら「特化型」の就労移行支援なのか

就労移行支援には、大きく分けて2つのタイプがあります。

ここを間違えると、「通ったのにポートフォリオ(作品集)が作れず、就職できない」という事態になりかねません。

1. 「総合型」では実務レベルの作品が作りにくい

大手の総合型事業所は、事務職や軽作業、PC訓練など幅広い障害者に対応しています。

カリキュラムは「広く浅く」になりがちで、Webデザインも「画像の加工ができる程度」で終わることが多いのが現状です。採用面接で必須となる「実務レベルのポートフォリオ」を作り込むには、専門的な指導が不可欠です。

2. 「特化型」は環境がデザイン事務所並み

一方で、Web・IT特化型の事業所(atGPジョブトレIT、就労移行ITスクールなど)は、環境が全く違います。

  • 講師がプロ: 現場を知るクリエイターが在籍しており、デザインのフィードバックを受けられる。
  • ソフトが最新: Photoshopだけでなく、FigmaWordPressなど、現場で使うツールが揃っている。
  • 求人が専門的: 「事務職のWeb担当」だけでなく、「Web制作会社」へのルートを持っている。

本気でWebデザイナーとして稼ぎたいなら、迷わず「特化型」を選ぶべきです。

Webデザイナーに向いているのは「どんなタイプ」か?

「自分にセンスがあるか不安」という方もいるでしょう。

しかし、Webデザインは「アート(芸術)」ではなく「情報の整理」です。以下のタイプに当てはまるなら、あなたは高い適性を持っています。

言葉よりも「視覚的」に物事を捉えるタイプ

マニュアルの文字を読むのが苦痛でも、図解や映像ならスッと頭に入ってくる人です。

Webデザインは、情報を「見やすく配置する」仕事です。直感的に「こっちの方が見やすい」「この色は目立つ」と判断できる感覚は、デザインの現場で最大の武器になります。

細かい「ズレ」や「違和感」が気になるタイプ

「画像の配置が数ミリずれているのが気持ち悪い」「フォントが揃っていないと落ち着かない」。

日常生活では神経質だと言われるかもしれませんが、Web制作では「神は細部に宿る」と言われます。1px(ピクセル)単位の調整を苦だと思わず、完璧に整えることに快感を覚える人は、コーダーやデザイナーとして重宝されます。

コツコツと「モノ作り」に没頭したいタイプ

チームで議論して調整するよりも、画面に向かって手を動かし、形にしていく作業が好きな人です。

自分が作ったバナーやWebサイトが、インターネット上で世界中に公開される達成感は、他の事務職では味わえません。

Webデザイナーとして就職するための「3つの必須スキル」

「未経験歓迎」の求人であっても、以下のスキルがないと採用されません。

逆に言えば、これさえ使えれば学歴や経歴は関係ありません。

  1. デザインツール(Figma / Adobe)
    • Figma(フィグマ): 【最重要】 現在のWeb制作現場でスタンダードになっているツールです。ブラウザ上で動き、直感的に操作できます。
    • Adobe Photoshop / Illustrator: 写真加工やロゴ作成の基本ツールです。避けては通れません。
  2. コーディング(HTML / CSS)
    • デザイン画(カンプ)を、Webブラウザで表示できるようにコードを書く技術です。
    • プログラミングほどの複雑な計算はありません。「見出しはこれ」「画像はここ」というマークアップ(印付け)作業なので、文系未経験でも習得しやすいのが特徴です。
  3. ポートフォリオ(作品集)
    • これが全てです。 履歴書に何を書くかよりも、「実際にどんなWebサイトを作れるか」を見せる作品集が採用の合否を決めます。
    • 独学の自己流ではなく、プロの添削を受けた「企業に評価されるポートフォリオ」を作る必要があります。

【徹底比較】Webデザインが学べる就労移行支援おすすめ3選

Webデザインをカリキュラムに掲げている事業所の中で、実績と環境が整っているトップ3を比較しました。

それぞれ「本気度」や「通いやすさ」が異なるため、自分に合う場所を選んでください。

サービス名就職実績・率Webデザイン教育の特徴おすすめタイプ
atGPジョブトレIT就職率 98%デジタルハリウッド教材・Figma・構築まで網羅するプロ仕様未経験からプロの
デザイナーになりたい人
就労移行ITスクール定着率 90%Adobe特化・動画編集。直感的な作業が好きな人へ。楽しく学びたい
動画もやりたい人
Cocorport累計 4,773名全国展開・Office+デザイン基礎。近場で学びたい人へ。専門校が近くにない
事務職も検討したい人

① atGPジョブトレIT|就職率98%の実力。未経験からプロを目指す「特化型の王道」

  • エリア: 東京(渋谷/秋葉原/浜松町)、千葉(船橋)、埼玉(大宮)、大阪(心斎橋)
  • こんな人へ: 「なんとなく」ではなく、Web制作会社で通用するレベルのスキルを本気で身につけたい人。

【ここが最強:デジハリ教材 × Figma】

atGPの最大の特徴は、Webクリエイター養成スクールの名門「デジタルハリウッド」と提携している点です。通常なら数十万円するプロ仕様の動画教材が、通所者は無料で見放題になります。

独学では習得が難しいコーディング技術から、現在の制作現場で必須となっているUIデザインツール「Figma」まで網羅されています。

【就職への出口】

就職率は98%(※)という驚異的な数字を誇ります。

運営元のゼネラルパートナーズは障害者転職支援のパイオニアであり、「Web制作会社」や「事業会社のWeb担当」への太いパイプを持っています。「スキルを身につけたのに、就職先はデータ入力だった」というミスマッチを回避できる、最も確実なルートです。

<small>(※atGPジョブトレIT・Web単体の実績:2023年5月〜2024年4月)</small>

② 就労移行ITスクール|楽しく学ぶ「クリエイター育成」

  • エリア: 東京(新宿/四ツ谷など)、大阪(梅田/難波など)他多数
  • こんな人へ: 堅苦しい勉強は苦手。デザインだけでなく、動画なども含めて直感的に作業したい人。

【ここが最強:Adobe特化 × 資格取得】

お笑い芸人EXITがアンバサダーを務めるなど、明るく自由な雰囲気が特徴です。

カリキュラムは「Adobe製品(Photoshop / Illustrator)」の習得に特化しており、デザインの基礎からバナー制作、チラシ作成までを楽しみながら学べます。また、「Adobe認定プロフェッショナル」の資格取得支援を行っており、未経験でも履歴書に書ける客観的なスキル証明を手に入れられるのが大きな強みです。

【就職への出口】

Webデザインだけでなく、「動画編集(Premiere Pro)」も並行して学べるため、就職の選択肢が広がります。

「コードを書くのは頭が痛くなるけど、画像や動画を加工するのは何時間でも没頭できる」というタイプの方が、クリエイティブ職として社会復帰するための最適な環境が整っています。

③ Cocorport(ココルポート)|累計4,700名以上の就職実績。「通いやすさ」重視

  • エリア: 全国(業界最大級の拠点数)
  • こんな人へ: 専門特化型が近くにない人。事務職も視野に入れつつ、Webデザインも触ってみたい人。

【ここが最強:500種類以上の講座 × 交通費助成】

Cocorportは総合型の就労移行支援ですが、eラーニング教材が非常に充実しており、その中に「Webデザイン」や「動画編集」のカリキュラムが含まれています。

atGPやITスクールのような「専門特化型」は都心部にしかありませんが、Cocorportは郊外にも多くの拠点があるため、「自宅から通える範囲でデザインを学びたい」という方にとっての最適解になります。

【就職への出口】

累計就職者数は4,773名(2024年4月時点)と、業界トップクラスの実績があります。

「ランチ応援」や「交通費助成(※要件あり)」などのサポートが手厚く、まずは生活リズムを整えたいという方に向いています。Webデザイナー一本に絞りきれていない場合でも、事務職(Officeスキル)の訓練と並行してデザインを学べるため、「就職の潰しが効く」という安心感があります。

迷ったら「見学」でソフトを触ってみる

自分に向いているかどうかは、実際にPhotoshopやFigmaを触ってみないと分かりません。

「楽しい」と感じれば適性あり、「苦痛」なら別の職種を探せばいいだけです。

Webデザインコースは人気が高く、定員が埋まると数ヶ月待ちになることもあります。

悩んでいる間にチャンスを逃さないよう、まずは各社の「無料見学・体験」に参加し、実際のカリキュラムを試してみてください。

Webデザイナー就職に関するFAQ

Q. センスがなくてもなれますか?

A. なれます。

Webデザインは「アート(芸術)」ではなく「ロジック(情報の整理)」です。デザインの4原則(近接・整列・反復・対比)などの法則を学べば、誰でも実務レベルに到達できます。

Q. 年齢制限はありますか?

A. 30代・40代未経験でも可能性はあります。

一般枠では厳しいですが、障害者枠かつ「ポートフォリオ(成果物)」があれば評価されます。年齢よりも「何が作れるか」が重視される実力主義の世界です。

Q. 在宅ワークですぐに稼げますか?

A. スキル習得後、実績を作れば可能です。

最初は企業に就職して実績を作るのが近道ですが、クラウドソーシング等で副業から始めることも可能です。在宅就労に向けたサポートを行っている事業所もあるので、見学時に相談してみましょう。

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