就労移行支援

IT系就労移行支援おすすめ4選|「やめとけ」と言われる事業所の特徴と、未経験からエンジニアを目指すための基準

「手に職をつけて、長く安定して働きたい」 そう考えて就労移行支援を探すと、今は多くの「IT特化型」の事業所が見つかります。しかし、選択肢が増えた分、「どこが自分に合っているのか分からない」「質の低い事業所を選んで時間を無駄にしたくない」と迷ってしまう方も少なくありません。

本記事では、精神障害や発達障害のある方が、未経験からITスキル(プログラミング・Webデザインなど)を習得するために必要な「IT系就労移行支援の選び方」と、「実績のあるおすすめ事業所」を紹介します。 安易なランキングではなく、カリキュラムの質やサポート体制を基準に厳選しました。事業所選びの参考にしてください。

こんなIT系就労移行支援は「おすすめしない」。3つの警告

「IT特化」を謳っていても、中身が伴っていない事業所は残念ながら存在します。入所してから後悔しないために、以下の特徴に当てはまる事業所は避けることをおすすめします。

「Word・Excel」をITスキルと呼んでいる

WordやExcelがつかることは大事ですが、エンジニアやWebデザイナーを目指す場合、WordやExcelは「ITスキル」ではなく「基本操作」です。 「ITコース」と書きながら、プログラミング言語(Java/PHP等)やデータ分析(AI)、デザインソフト(Adobe)の指導環境がない事業所では、専門職への就職は困難です。

講師が「実務未経験」のスタッフのみ

テキストを渡されて「自習」するだけのスタイルであれば、独学と変わりません。 現場で通用するコードの書き方や、エラーが出た時の対処法は、実務経験のあるインストラクターでないと教えられません。スタッフの経歴にITバックグラウンドがあるかは必ず確認すべき点です。

就職先の実績を「公開できない」と言う

「就職率」の高さだけでなく、「どんな企業」の「どんな職種」に就職したかが重要です。 もし質問しても具体的な実績(開発職なのか、単なるデータ入力なのか)を答えられない場合、希望するキャリアサポートが期待できない可能性があります。

精神障害・発達障害のある方がIT系を選ぶべき理由

なぜ今、多くの障害のある方がITスキル習得を目指すのか。それは単なるブームではなく、特性と環境の相性が良いという合理的な理由があります。

物理的メリット(環境面)

エンジニアやWeb制作の仕事は、チャットでの連絡が中心であったり、リモートワークが導入されていたりと、「対人接触のストレス」を物理的に減らしやすい環境にあります。うつ病やHSP気質の方にとって、精神的な安定を保ちやすい働き方です。

脳科学的根拠(適性面)

プログラミングには論理的な構築力が求められます。これは、曖昧な「空気を読む」ことよりも、明確な「ルールに基づく処理」を得意とするタイプの方にとって、高いパフォーマンスを発揮しやすい領域です。

実績で選ぶ!IT系就労移行支援おすすめ4選

ここからは、カリキュラムの質、就職実績、サポート体制において信頼できる主要なIT系就労移行支援事業所を紹介します。

Neuro Dive(ニューロダイブ)|先端ITスキルで市場価値を高める

【対象:高度な論理的思考力を活かしたい方】 AI、機械学習、データサイエンスなど、これからの時代に需要が高まる先端ITスキルに特化した事業所です。 「単純作業ではなく、頭脳労働で勝負したい」という方に適しています。未経験からでも、質の高いカリキュラムを通じて、ハイクラス人材としての就職を目指せます。

atGPジョブトレIT|Web制作スキルと精神面サポートのバランス

【対象:Webデザイナー志望・手厚いサポートを求める方】 障害者転職支援で長い実績を持つゼネラルパートナーズが運営しています。 Webデザインやコーディングの実務に近い課題制作を行えるのが特徴です。また、スキルの習得だけでなく、症状の自己管理やストレスコントロールの指導も手厚いため、精神面の安定を重視する方におすすめです。

manaby(マナビー)|在宅ワークと自分のペースを重視

【対象:通所が不安な方・対人ストレスを減らしたい方】 「在宅就労」の実現に強みを持ち、通所だけでなく在宅での訓練にも対応しています(自治体の許可が必要)。 独自開発のeラーニングシステムを使い、周りを気にせず自分のペースで学習できます。うつ病やパニック障害などで、人混みや毎日の通所がハードルになっている方にとって有力な選択肢です。

就労移行ITスクール|プログラミング資格と就職率の高さ

【対象:プログラマー志望・資格取得を重視する方】 プログラミング、特にJavaやPythonなどの言語習得に強く、資格取得支援も充実しています。 未経験からシステムエンジニアやプログラマーを目指すためのカリキュラムが体系化されており、多くの卒業生をIT企業へ送り出している実績があります。

失敗しないための比較・選び方のポイント

上記のおすすめ事業所の中から、自分に合う1社を選ぶための視点です。

  • 「何を作りたいか」で選ぶ
    • Webサイト(見た目)を作りたい → atGPジョブトレITmanaby
    • システムやアプリ(裏側)を作りたい → 就労移行ITスクール
    • AIやデータ分析をしたい → Neuro Dive
  • 「学習スタイル」で選ぶ
    • 通所してリズムを作りたい・講師に直接聞きたい → スクール形式(atGP、就労移行ITスクール)
    • 自分のペースで進めたい・在宅も検討したい → 個別学習形式(manaby)

まとめ:まずは「環境」を自分の目で確かめよう

IT系就労移行支援を選ぶ際、ネットの評判だけで決めるのはリスクがあります。 「静かな環境で集中できるか」「スタッフは相談しやすそうか」「PCのスペックは十分か」といった重要な要素は、実際に足を運ばないと分かりません。

本記事で紹介した事業所は、いずれも無料の見学や体験利用を受け付けています。 まずは気になった2〜3社の見学・体験に申し込み、比較してみてください。自分に合った環境を見つけることが、エンジニアとしてのキャリアをスタートさせる最初の一歩です。

IT系就労移行支援のおすすめに関するよくある質問(FAQ)

Q. 紹介されている4社の中で、一番のおすすめはどこですか?

A. 「何を仕事にしたいか」によってベストな選択肢が変わります。

  • AI・データ分析など先端技術なら「Neuro Dive」
  • Webデザインなど見た目を作る仕事なら「atGPジョブトレIT」か「manaby」
  • システム開発など裏側の構築なら「就労移行ITスクール」 知名度や順位だけで選ばず、自分の目指すキャリアとカリキュラムが一致している場所が、あなたにとっての「1位」です。

Q. ネットのランキングで上位でも、避けたほうがいい事業所はありますか?

A. あります。ランキングサイトの中には、広告費を多く払っている事業所を上位に表示しているケースも少なくありません。 上位であっても「講師が実務未経験」「PCスペックが低い」「就職実績にIT職が少ない」事業所は、スキルが身につかないため避けるべきです。本記事で紹介した基準(PC環境・実績詳細)で見極めてください。

Q. 複数の事業所を見学して比較してもいいですか?

A. むしろ推奨されます。1社だけで決めてしまうと、その環境が良いのか悪いのか判断できません。 「Neuro Dive」と「atGPジョブトレIT」の両方を見学し、雰囲気やスタッフとの相性を比べてから決める方が、入所後のミスマッチを防げます。見学は無料ですので、積極的に比較してください。

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