就労移行支援

在宅で通える就労移行支援おすすめ5選|事業所が教えない「許可の壁」と完全在宅の条件

在宅で通える就労移行支援おすすめ5選|事業所が教えない「許可の壁」と完全在宅の条件

「対人不安があるから、在宅でスキルを身につけたい」

そう考えて「在宅OK」の事業所に見学に行ったのに、「基本は通所からです」と断られるケースが後を絶ちません。

なぜ、ホームページには「在宅可」と書いてあるのに、現場では通所を求められるのか。

それは、「利用者が通所しないと、事業所の売上が下がる(または行政手続きが煩雑になる)」という業界の裏事情があるからです。

本記事では、きれいごとは抜きにして、就労移行支援を「在宅」で利用するための現実的な条件と、なんちゃって在宅ではなく「在宅カリキュラム」が標準化されている希少な5社を紹介します。

なぜ「在宅OK」なのに断られるのか?運営側の2つの本音

「在宅でやりたい」と言った瞬間にスタッフの顔色が曇る場合、裏には2つの理由があります。

1. 「通所」させないと報酬単価が下がるリスク

就労移行支援の報酬制度は複雑です。事業所によっては、利用者が毎日通所してくれた方が、行政から支払われる給付費が高くなる(安定する)ケースがあります。

そのため、経営を優先する事業所では「生活リズムを整えるため」という建前で、強制的に週3〜4回の通所を求めてくることがあります。

2. 「自治体への申請」が面倒だから

これが最大の壁です。

在宅利用を始めるには、事業所が自治体(役所)に対して「なぜこの人は在宅である必要があるのか」を説明し、許可を得る必要があります。

在宅利用のノウハウがない事業所にとって、この申請業務は「手間の割に儲からない仕事」です。だから「まずは通所で様子を見ましょう」と先送りにされるのです。

「なんちゃって在宅」と「本物の在宅」を見分ける基準

「動画が見れる」だけで在宅対応を謳う事業所に注意してください。以下の基準で選ばないと、放置されて終わります。

毎日の「学習管理」はチャットか、電話か?

  • 電話・Zoom必須の事業所:「朝と夕方に必ず電話で報告してください」というタイプ。対人不安がある人には、毎日の電話自体がストレスになり、続きません。
  • チャット完結の事業所:勤怠連絡も質問もすべてSlackなどのチャットで完結するタイプ。対人ストレスを極限まで減らせます。

質問への「レスポンス速度」

通所利用者への対応で手一杯になり、在宅利用者への返信が「半日後」になる事業所は論外です。

見学時に「在宅で質問した場合、平均何分で返ってきますか?」と聞いてください。「即レス」の体制があるかどうかが、学習効率に直結します。

【厳選】在宅・動画学習に強い就労移行支援5選

「自治体との交渉力」があり、在宅で学ぶためのカリキュラムが整備されている5社です。

「在宅はあくまで例外」というスタンスの事業所は排除しました。

1. manaby(マナビー): 在宅就労のパイオニア

項目内容
特徴「在宅で働く」ことをゴールにした業界唯一のモデル
学習ツール独自のeラーニング(Web制作、Unity、事務など)
対人配慮連絡はチャットのみでOK。顔出し不要

manaby(マナビー)の公式サイトはこちら

運営視点での評価

「通所できないならmanaby」と言えるほどの鉄板です。

他の事業所が「通所」をゴールにする中、ここは最初から「在宅ワーク」での就職を目指します。そのため、自治体への在宅利用申請のノウハウが他社とは桁違いに豊富です。「役所の許可が降りるか不安」という人は、まずここに相談すべきです。

2. CONNECT(こねくと): 在宅コース × PC無料貸出

項目内容
特徴「在宅訓練コース」を正式設置。PC・Wi-Fi貸出あり
学習ツールeラーニング、Zoom相談
対人配慮通所と変わらない手厚いサポートを在宅で実現

CONNECT(こねくと)の公式サイトはこちら

運営視点での評価

manabyの強力な対抗馬です。特筆すべきは「PCとWi-Fiの無料貸し出し」を行っている点です。

多くの事業所が通信費は自己負担とする中、環境面でのハードルを完全に取り払っています。「在宅をやりたいけど、ネット環境やPCスペックに不安がある」という人にとっては救世主のような存在です。

3. Access Job(アクセスジョブ): テレワーク特化コース

項目内容
特徴多くの拠点で「テレワークコース」を正式設置
学習ツールクラウドソーシング実践、動画編集、データ入力
対人配慮自分のペース重視。訪問支援(アウトリーチ)もあり

Access Job(アクセスジョブ)の公式サイトはこちら

運営視点での評価

ここも「在宅」に力を入れている大手です。

単なる自習ではなく、「テレワークコース」としてカリキュラム化されている点が強みです。PCスキルだけでなく、在宅ワーク特有の「自己管理」や「チャットコミュニケーション」の実践訓練が受けられます。全国展開しており、地方でも利用しやすいのがメリットです。

4. Kaien(オンライン支部): 完全オンライン拠点

項目内容
特徴物理的な事業所を持たない「オンライン専用」の拠点
学習ツール質の高いライブ配信授業、模擬職場(オンライン)
対人配慮全国どこからでも利用可能(※自治体許可は必須)

Kaienの公式サイトはこちら

運営視点での評価

通常のKaienは通所を強く推奨しますが、この「オンライン支部」だけは別物です。

最初から「通所しない」前提で設計されており、Zoomを使った質の高いライブ授業や、オンライン上での業務体験が受けられます。「動画を見るだけの一方通行は嫌だ、適度な繋がりは欲しい」という人に最適です。

5. Cocorport(ココルポート): eラーニング講座数No.1

項目内容
特徴600種類以上の動画講座が見放題「Office at Home」
学習ツールeラーニング(Office、動画編集、プログラミング基礎)
対人配慮大手ならではの柔軟な通所スタイル調整

Cocorport(ココルポート)の公式サイトはこちら

運営視点での評価

基本は通所型の事業所ですが、eラーニングの充実度が業界最大級(600講座以上)であるため、在宅学習のネタに困りません。

「週1回だけ通って、あとは在宅」といったハイブリッド利用の交渉もしやすく、交通費やランチ補助などの制度も厚いため、経済的な不安がある人にも優しい選択肢です。

在宅利用を勝ち取るための「役所の説得法」

事業所が決まっても、最後のボス「自治体(役所)」が首を縦に振らなければ利用できません。

交渉を有利に進めるためのポイントは2つです。

1. 「通えない理由」を医師に診断書に書いてもらう

単に「不安だから」では許可がおりません。

「パニック障害により、電車での移動が困難である」「聴覚過敏により、集団環境での学習が著しく困難である」といった、医学的な根拠を診断書に明記してもらうことが最強のカードになります。

2. 「在宅実績」のある事業所を味方につける

実績のない事業所だと、役所担当者に「本当に管理できるんですか?」と突っ込まれて玉砕します。

manabyやCONNECTのように「在宅支援の計画書」を作り慣れている事業所のスタッフに同行してもらい、役所を説得してもらうのが一番の近道です。

【結論】「在宅」は逃げではない。戦略的な選択肢だ

「通えない自分はダメなんじゃないか」と責める必要はありません。

無理して通所し、体調を崩して辞めてしまうことこそが、最も避けるべき事態です。

まずは「在宅」でスキルを身につけ、自信がついたら少しずつ外に出ればいい。

そのための環境として、今回紹介した「在宅利用の実績がある事業所」を選んでください。自治体への申請というハードルはありますが、実績のある事業所となら必ず乗り越えられます。

まずは各事業所の無料相談で、「在宅で利用したいが、自治体の申請サポートはしてもらえるか?」と確認することから始めてみてください。

就労移行支援の在宅利用に関するFAQ

Q. 完全在宅で就職までいけますか?

A. 可能ですが、職種は限られます。

Web制作、ライティング、データ入力などの「成果物重視」の仕事であれば、完全在宅での就職(在宅雇用)は可能です。ただし、完全在宅の求人数はまだ全体の一部であることを理解しておく必要があります。

Q. PCやWi-Fiの貸し出しはありますか?

A. 事業所によります。

CONNECTのように無料貸し出しを明言しているところもあれば、自己負担のところもあります。PCのスペックが低いと学習に支障が出るため、見学時に必ず確認してください。

Q. 途中から「通所」に切り替えることはできますか?

A. 可能です。むしろ推奨されます。

最初は週5在宅でスタートし、慣れてきたら「週1回だけ午後から通所」といったスモールステップを踏む使い方が最も効果的です。柔軟に変更できるかどうかも、事業所選びの重要なポイントです。

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